かしまし〜ガール・ミーツ・ガール〜 第6話

演出の冴えた回でした。

1.はずむの目線が常に高い位置にある

前回のエピソードでは、はずむの目線が常にやす菜と同じか
下になるように描かれていた。

元男子のはずむは、やす菜より少し身長が高く、とまりよりもうちょっと高い(とまりの目線がはずむの肩くらい?)。
そのため、はずむを座らせたりしゃがませたり、遠近法を使ったり(しかも2次元のトリックで遠くの人の方が目線が高い)、あらゆる手段ではずむの目線を下げていた。

今回は、前回のラストでやす菜の気持ちを受け止めて男らしい立ち位置にいるので、常に目線がやす菜の上にあった。
やす菜がしゃがんだり、座ったり、立ち膝だったりで目線が下げられる工夫がされていた。

特に顕著だったのが、キス(未遂)シーン。
前回は、はずむが座って、やす菜が立った状態、
今回は、二人とも立った状態(未遂)。

この立って向かい合う、隣り合うシーンが特に多く、
また、距離が近いため はずむの目線が常にやす菜の上になっていた。


2.とまりが常に小さく描かれている

そして、精神的に弱い立場にいるとまりさんが常に小さく目線が低く描かれていた。

隣に立つのは明日太(男子・長身)だし、はずむの目線も常に高い位置から(今週はあんまりはずむが座ったりしなかったため通常の身長設定で)。

ラストシーンでは、ドラム缶に上に立つという小道具を使って虚勢を張るあたり、非常に上手くできている。
ドラム缶も1つじゃなく、2つで、一つが倒れている、というのが心憎い演出。
一つ倒れていると、微妙に不安定感が演出されます。

そしてとまりは、ドラム缶の上に立って精一杯虚勢をはるものの、
はずむが行動を起こしたのを見て、
「はずむが好きだ」
と認め言ってドラム缶から降り、はズムを追いかけ駆け寄る。


3.EDのアレンジが違った。ピアノソロ。弾き語りっぽい

そしてそのまま、今までにないアレンジのEDにつながります。
良くできてる〜。

前回 やす菜が告白しようと戻るカットからED(off Vo.)が流れだし、
キスシーン→とまりが目撃→ED(2コーラス目の歌詞)
という流れるような神演出を繰り出しましたが、
今回もやってくれました。

ドラム缶から降りて、川に入り、はずむに駆け寄り
「(お婿さんになりたいなら、その気持ちが本当なら)やす菜と同じこと、できるよな・・・」
とキスをせがみ、とまどうはずむを察してキスから抱擁に切り替えるというツンデレっぷり。
そして流れるように、EDへ。

ピアノソロの静かなエンディングがとてもしっとりして、
今のとまりのことをとてもよく表現した演出だったのではないでしょうか。

く〜っ!
すばらしい!

一つ一つの画面作り・演出に関して、
そのすべてが計算尽くされてる。
エクセレント!

見ていて気持ちのいいエピソードでした。

また、さらにラストエピソードに向けた伏線もきちんと張られているあたり、そつがない。
やす菜の家での二人の会話は微妙に聞いてて切なくなります。


何回見直してもおもしろい、良くできてるアニメです。
# 第1話にBGMをならさなかったとか。

オススメです。


# 目線の高さを確認するために
# 先週と今週のをきちんと見直したので、
# たぶん、演出意図は汲み取れていると思います。ネムイ