陰陽大戦記の感想
「陰陽大戦記」第52話(最終回) 絵コンテ・演出:菱田正和
う〜ん、ちょっと甘すぎるラストだったかな。
全てを救済して終わるのはいいとしても、味付けが大味過ぎてあまり感動できなかった。
子供向け番組だからやり過ぎぐらいが丁度いい、という見方もできるけど、もう少し節度があっても良かったような気がするな。
ただそれでも、リクの物語を描ききる、という意味ではよくまとまっていたけどね。
対ウツホ戦の終わりでコゲンタとの愛を描き、和歌のくだりで両親からの愛を描き、全てに納得した上で闘神士としての役割を満了し、これから始まるであろうモモちゃんとの新しい関係を予感させて、物語を締めくくる。
リクの闘神士としての区切りはキッチリと描きつつも、彼の人生はまだまだ続いていくという構成で、筋の通った最終回だったと思えたな。
一方でシリーズ全体としては、「魔神英雄伝ワタル」あたりから続くサンライズのキッズアニメ――少年とメカのパートナーシップを描いた作品群――のノウハウ(少年と式神の関係性だけじゃなく、バンクの使い方とか、キャラクターの配置の仕方とかも含めて)を最大限に活かした作りでなかなか手堅い仕上がりだった。
後半、対ウツホ戦に入ってからシナリオが雑になったのが唯一の心残りではあるが、シリーズ全体のアベレージは非常に高く、一年通して満足感の得られる作品だった。
まさしく、私がこの1年間見続けた理由というのが、「魔神英雄伝ワタル」を彷彿とさせる、というその1点から始まっていたあたり、この感想には膝を打ってしまった。
私はまだ全話を見ておらず(当然最終回もまだみていない)同じような感想に至るかどうかわからないが、ほんとに前半は毎週毎週楽しみにみていた(8月くらいから見ていないが)。
ワタルほどわかりにくくなく(というかファンタジーによりすぎず)、とてもよくできた作品だと思います。
おもちゃも欲しいな、と思わせるような劇中展開でしたし。
# ドライブという小型のおもちゃを振って遊ぶのはずいぶんと楽しいと思われる。
# 次の任天堂のゲーム機でそういったゲームコントローラ付きのゲームを売ったらあたるかもよ?
# 今の子供(小学生全般)が喜んであのおもちゃを買うとは思えないが、ゲーム機という理由があれば結構はまるんじゃないか。
そんないろいろと思いめぐらすことのできる作品です。
さ、いつかまとめてみないと。