GLOCOM 「ライブドアによるニッポン放送買収問題をどう捉えるか」 に行ってきた。

ライブドア問題に絡む討論、ということで朝まで生テレビみたいな作りをして我々聴衆は周りをぐるりと囲む形です。

私は丁度切り込み隊長の後ろ、小学館のキャラクター部門の偉い人の左隣で聴いてました。

岸本さんと宮台さんと山本(切り込み隊長)がとてもいい感じでした。ライブドアはフーンみたいなスタンスなあたりが特に。



切込隊長がしきりに髪の毛(左耳のあたりにかかっている髪の毛)を一所懸命に弄っていたのはなぜなんだろう。



さて。

今回は、「放送」ということについていろいろと知らないことがある、ということを認識させられた。

アメリカでは新聞とテレビは一緒じゃなきゃいけないとか、放送は国家の情報戦略なので外資に買われないようにするのがグローバルスタンダードだとか、その辺。



宮台さんはホリエモンと90分のトーク番組をやったらしい。

http://www.videonews.com/marugeki/marugekirecent1.html

堀江氏はとてもおもしろく、テレビの報道には現れない部分があり、メディア論がどうのこうの。



で、現在のテレビ等の戦略は「インターネットに移行するのを遅らせること」であるというのがちょっと大きな収穫かな。

どうも、テレビ局的にインターネットにコンテンツを流すことで、どれくらい儲かるのかわからない、ただ、音楽に関してはiTMSや着メロ等でビジネススケールがわかったのでいろいろと参入している。

但し、映像関係に関してどれくらいになるのか、がわからない。それがわかるようなシナリオをライブドア側が示せば、これほど拒絶反応がなかったのでは?とも言っていたな。

# どうも堀江氏はそういったビジョンはなかったらしい。

# 山本一郎氏が「本人に聞いてもその辺はわからなかった」と言っていたので。



後は、視聴率神話についてのお話かな。

「役に立たない」という基本合意の元いろいろと「あれはずいぶん完成したシステムで」とか議論があった。

おもしろいのは「広告が番組の質によって決まることもあるのではないか」と言うことを岸本さんの方からあったこと。

これに関して私は「人月神話」を思い出した。



後思い出せるのは…、ケータイのTVがリーチする?と言う質問。

これには2つの技術的な問題があって、メディアたり得ない、とのこと。

基地局

・電池

この2つの技術的課題が解決されない限り流行らないらしい。

全国で2万人くらいしか同時にみられなかったとか。



そこで、居間のテレビの電波というのは国家的な放送(プロパガンダ含む)をする場合の無料のインフラというのは優れていて、光ファイバーのようなものはそもそもキャパシティが違うとか特性も違うとかがあるようです。



ん〜。だいたいこんなもんかな。特に結論らしいものもない討論会でしたが、非常に刺激を受けました。



最後に、http://www.videonews.com/marugeki/marugekirecent1.htmlホリエモンとの対談はちょっとおもしろい感じですよ、サンプルを見る限り。



普通のテレビだと製作費が1000万〜3000万円なんですが、宮台氏の番組の制作費は10万円らしいので広告費+直接収入でペイするのではないでしょうか



真面目な番組は数字が取れない模様です。

そのため、フジテレビを筆頭に「楽しくなければテレビじゃない」ということで低俗な番組が量産される。



さらに、放送法には「テレビ局はいろんな番組を扱わないといけない(教育テレビを除く)」という法律があり、ニュースからアニメ、ドラマ、バラエティ(お笑い)等のごったにヶある状態で、数字が取れるバラエティに対して数字の取れない真面目なジャーナリズム(ニュース)という構図になっているようです。



そのため、数字の取れるバラエティっぽいニュース(どのチャンネルを付けてもサッチー・ミッチーだったワイドショー)をよく扱ったりする。さらに、悪名高き視聴率もM1,F1等の層をがどの時間帯にどの番組を見るか、という情報を持ってくるため、その時間帯にその番組を見ているターゲットにあわせると、番組が自然とどの放送局も似たり寄ったりになってしまう。



なかなか根が深いですよ。